3月号「相続の備えについて」
2024.03.01
本年は年初に石川県能登地方にてマグニチュード7.6最大震度7の地震が発生し、翌日には羽田空港の滑走路に着陸した日航機空機と海上保安庁の航空機が衝突・炎上し、尊い命が犠牲になりました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、地震被害に遭われた方々に謹んでお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈りいたします。
私どもも熊本地震の際、まさか自分たちが地震に遭うなんて、という気持ちと、余震が続きライフライン復帰を待つ間、いつまでこのような状態が続くのかと不安に思いながら生活をしていたことを思い出します。災害はある日突然起こります。災害時の備えの大切さを改めて感じます。
相続についても同様ではないでしょうか。いつか来るかもしれないそのとき、と思いつつも、まさか自分や家族が、と日頃あまり考えないようにしている部分があるかもしれません。
行動経済学によると、人間は3つの思考の偏りがあると言われています。一つ目は、面倒なことはやりたがらず、このままでいいと思ってしまうバイアス(偏りや先入観、偏見という意味)。二つ目は、プラスの感情値よりマイナスの感情値が大きくなるバイアス、三つ目は、将来の自分よりも今の自分にお金を使いたがるというバイアスです。これらから導かれる非合理な意思決定がなされがちです。
しかし、人の死がいつなのか、私たちはわかりません。出来れば考えたくないこと(面倒なこと、まさか自分がと思いたい・思いがちなこと)ですが、私たちが備えられることがあるとすれば、そのまさかのときを迎えた際に少しでも家族が安心してスムーズに日常生活が送れるように準備しておくことが大事なことではないでしょうか。
当たり前の日常を送ることのありがたさは、病気になったときにも感じます。大切なご家族が亡くなったり、自分や家族が病気になったりすると、精神的にも肉体的にもエネルギーが必要です。お金に関することも然りです。財産がスムーズに承継されれば残されたご家族の困りごとを軽減できることを、この仕事を通じて痛感しております。生前に財産の把握や遺言の作成をされていれば、残されたご家族が大変な思いをしないで済んだのに、と思われる事案が多く見受けられます。事業をされている方であれば尚更です。
相続対策・事業対策は、いずれもお元気なうちに早めに取り組まれた方が得策です。何から取り組めばよいのかお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。
ワンストップ相続のルーツ
代表 伊積 研二