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◎ 2024年02月 の記事一覧

2月号「『令和6年度税制改正大綱』について」

2024.02.01 ニュース

昨年12月14日、「令和6年度税制改正大綱」が決定しました。このうち、今回の相続ニュースでは、資産課税についてご紹介致します。

1.事業承継税制、特例承継計画等の提出期限の延長

 非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度及び個人の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度について、コロナの影響や物価高騰等の急激な経営環境の変化により事業承継の検討が遅れている状況を踏まえ、特例承継計画及び個人事業承継計画の提出期限が延長されます。

 なお、法人版事業承継税制の特例措置(2027(令和9)年12月31日まで)、及び個人版事業承継税制(2028(令和10)年12月31日)の適用期限については、今後とも延長は行われないようです。したがって、事業承継を検討している中小企業経営者及び個人事業者の方々は、適用期限が到来することを見据え、早期に事業承継に取り組まれることが望ましいといえます。

2.住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置の延長等

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、適用期限が2026(令和8)年12月31日まで延長されます。

また、省エネ等住宅の家屋の要件が、改正前は「断熱等性能等級4以上又は一次エネルギー消費量等級4以上であること」が、改正案では「断熱等性能等級5以上又は一次エネルギー消費量等級6以上であること」が要求され、より性能が高い家屋であることが要件として求められます。

3.土地に係る固定資産税の負担調整措置及び条例減額制度の延長

2024(令和6)年度は、3年に一度の固定資産税評価額の評価替えの年にあたります。税負担の公平性の観点から、現行の①負担調整措置、②条例減額制度、③下落修正措置について、2026(令和8)年度まで延長します。

以上が相続対策や事業承継対策に関わる改正案の概要です。

通常、改正案大綱はおおむねそのままの内容で税制改正の基になりますが、今後も引き続き改正案の動向に注目したいと思います。

なお、本年1月1日から、生前贈与加算(相続ニュース2023年9月号)相続時精算課税制度の見直し(相続ニュース2023年12月号参照)が実施されております。

相続対策・事業対策は、いずれも早めに取り組まれた方が得策といえます。まずはお気軽にご相談ください。

ワンストップ相続のルーツ

代表 伊積 研二

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